2016.03.12 平成27年度終了証書授与式
ヒルトン福岡シーホークにて、平成27年度終了証書授与式を行いました。
代表者挨拶
慶應義塾大学法学部
金 世麟(キム セリン)さん/韓国
アシュラン国際奨学財団の東理事長ご夫妻はじめ、財団の先生方および関係者の皆様、こんにちは。 私は韓国のアンサンから参りました慶應義塾大学法学部政治学科4年生の金セリンと申します。 本日、平成27年度の終了奨学生を代表して、アシュラン国際奨学財団の皆様に心より感謝の気持ちを述べさせていただきたいと存じます。
私は2013年の秋、アシュラン国際奨学財団の奨学生として採用されました。当時学部2年生であった私は、自分の夢と学業のため、母国を離れ、親族一人もいないこの日本で約2年間の留学生活を過ごしていました。
振り返ってみると、私立大学の高い学費はともかく、自分の生活費を稼ぐためのアルバイトの日々で、大学での学業に専念できず、肉体的にも精神的にも疲れ、とても不安な毎日でした。「国際的に活躍する人材になりたい」という最初の夢と志も、生活の苦しさでだんだん遠いことのように感じられました。そんな辛く苦しいときに私を支えてくれましたのが、アシュラン国際奨学財団でございます。
アシュラン国際奨学財団は、経済的な面だけではなく、精神的にも大きく大切な助けとなりました。何よりも勉学に集中でき、大学のゼミにも参加し、アシュラン奨学金のお蔭で一層学業に力を入れることができました。またサークル活動やインターンシップなど、学業以外にも様々な活動ができ、それを通じて日本の文化と社会をより深く理解し身につけることもでき、「卒業後も日本の社会で働きたい」と決心する一つのきっかけともなりました。
そして、年4回開催される財団の交流会は、東京以外の日本の多様な都市と地方、伝統や文化を体験でき、日本文化の理解を深める、とても大切な機会でした。毎回アジア各国の優秀な留学生達との出会いは楽しみで、勉強になり、良い刺激にもなりました。留学生生活での素敵な思い出のひと時を作って頂き、ありがとうございました。
私は、この3月にアシュラン国際奨学生の卒業とともに大学を卒業し、日本で就職を迎えることになりました。内定まで様々な悩みがあり、辛い日々が続いた時期もありました。そんな時、財団の交流会に参加し、自分をリフレッシュさせ、それが大きな原動力になったこともあります。そして去年の春、第一志望であったコンサルティング業界から内定をいただき、4月から東京で社会人としての新たな一歩を踏み出すことになりました。これを最初のステップとして、将来、私はアフリカや貧困国の自立的なビジネスをサポートし、いつかは世界の不幸を少しでもなくすことに貢献できる人材になりたいと思っています。
財団を終了する奨学生の皆さん、そしてこれからも学業を続ける奨学生の皆さん、きっと言葉では伝え切れない夢と思いを抱いて、本日この場にいらっしゃるはずでしょう。
最後に、このような大切な夢をいつも応援してくださるアシュラン国際奨学財団の皆さま、心から感謝申し上げます。真にありがとうございました。